実はわたしには「どこでもドア」で旅行に行った経験がある
そのドアには、時間の概念も、空間の概念も、ない
ただ、行きたい場所につながっている
そして実際には、世間一般に「ドア」と呼ばれているような扉状のものを開けたりくぐったりするのではなく、ただただまっすぐ時空の無い道を歩いていく感覚だけなのだ
そして、そのうちに気がついたら、「行きたい場所」へついている
知らない間についている
3回目にパリへ行った時に、初めて、この「どこでもドア」体験をした
行きは、家の近くでお蕎麦を食べてカフェのテラスでお茶をしながら彼とぺちゃくちゃお喋りをして、そのまま彼の車に乗ってまっすぐ道を走らせているうちに、着いた
パリに
ストンと着地したのはオルセー美術館の入り口のサイの銅像の前。
パリに
ストンと着地したのはオルセー美術館の入り口のサイの銅像の前。
そして、帰りはパリで滞在していたホテルの周りを朝、ひとりでぐるぐる当ても無く散歩して、カフェに入って彼女に携帯でメールに返事を書いて、送信ボタンを押して勘定をテーブルに置いたあたりで、日本の家に戻っていた
時々、時空の感覚を懐かしく思って”ホームシック”になることもあるけれど、
そもそも”ホーム”という場所自体が存在しないパリの大好きな彼女とさよならのビズをして、何回も名残おしくて抱き合って、
パタンと扉を閉める、その感覚はそこだけに宙に浮いて、存在している
不思議な出来事でも無い
頭が変だと思われても、それはそれで仕方が無いけれど
でもただこれは、紛れも無い、わたしの本当の体験なのだ
(ちなみに、時空が無いくせに、なぜか時差ボケは、時々する)
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