2018年7月10日火曜日

真夏の興奮ファッション考

大好きな南仏の夏にひとつだけつまらないことがあるとすれば、お洒落の幅がいっきに狭まること。暑いので気取ったバーやレストランなんかに行かない限り、いつもタンクトップのショートパンツという出で立ちになってしまう。これは本当につまらない。
モード界ではオートクチュールコレクションが行われていたばかりというのに、なんというかけ離れた日常でしょう。

なんてくさくさしていた矢先、ネットの記事で目にしたSchiaparelli(スキャパレリ)のパリ、オペラガルニエで行われたオートクチュールコレクションの写真。エキサイティングなコレクションたちに、何年ぶりだろう、というくらいに久しぶりに興奮してしまった。

                         





フランスに住んでいると、自分でも知らず知らずのうちに保守的な洋服を着るようになってしまう傾向にある。フランスではニューヨークやロンドンのような個性的なファッションよりも、どちらかというとシンプルにお洒落を楽しむ人が多い。よくいえばフレンチシックというのだろうけれど、これは目鼻立のはっきりしたフランスの女の子が、しかもその独特のちょっと突き放したような雰囲気をまとってこそ似合うのであって、わたしたちのっぺりん顔といつも薄く笑顔を絶やさない日本人にはどうしても安物感がただよってしまう気がする。元気溌剌としたアングロサクソン独特の雰囲気にもあまりそぐわない。そうわかっていても気付いたらどうも保守的な方へ感覚が流されていく。
そんなところで、Schiaparelliの最新秋冬のコレクションを目にしたわけだ。




細部のディテールは繊細で、女性の体を綺麗に見せるラインが嫌味なく際立つ。それでいてどこかマスキュランな雰囲気が漂い、かつ大胆でアーティスティックなヴィンテージ服のようなBertand Guyonのデザインしたコレクションは、ズキュンと真っ向からツボ!
(ツボ!と言っても買えるというわけでは到底ないのだけれど)





クリエイティビティな感覚に刺激を受け、創作意欲に燃えた興奮冷めやらぬ週末、じゃあ今日はちょっとブラウスに長ズボン(!)でも、と履いて外に出るやいなや汗べったり、結局ショーパンに着替えるはめになるのだ。

で、朝からひとりそそくさとスポーツ用品を買いに行っているシリルからSMSで写真が届く。
「これ買おうと思うけどどう思う?」



ああ、なんてモードからかけ離れた日常なんでしょう...

愛しい日々の連続を♡


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