2011年7月2日土曜日

服を着ることなんて、むしろ





ファッションは、わたしにとって音楽やダンスと同じだ 
なくてはならないもの 自然に体が反応するもの  
そしてそれに付随する必要不可欠の行為、「服を着るということ」はわたしにとって死ぬ寸前まで対峙する行為...だと思う

大学を出てすぐに働いたところがファッションの世界だった それまでわたしはそれこそ子供の頃から塾へ行くときも友達と遊ぶときも服の組み合わせを真剣に考える変な子供で、それからずっとお洒落をすることが大好きだったのだが、だからって一度もアパレル業界で働きたいなんて微塵も思ったこともなく、適当に受けて受かったところがファッションの世界だったのだ
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当時の会社の社長は、長くファッションの世界に身を置いてきた女性で、大阪では少し名の知れた人だった 一社員として入った頃とても気に入ってくれ、それから1年後くらいに社長の隣に移動しいろいろなことを学んだ メンズとレディスを両方扱うパリコレブランドのセレクトショップだったのだが女子社員が長く続かないところだったので、それこそ女子ひとり必死で時には社長の秘書のように働いた
ちょうど「プラダを着た悪魔」という映画が公開された頃で、あのストーリーを知っている人は、あの主人公のボス(メリル・ストリープが演じた役)がどんな人かを知っていると思うのだが、(もしくはヴアメリカン・ヴォーグ編集長のことを知っている人はすぐ想像がつくと思うのだが)、当時の社長は、あの役と本当に実写版のように酷似していて、わたしはあの映画を見たあと、驚きと、違う意味での感情移入のしすぎで、泣いたほどだ (あの映画は普通に鑑賞すればストーリー的にはまったく泣く映画ではないと思う)  それからひそかにわたしは社長のことを「バレンシアガを着た悪魔」と呼んでいたwww
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社長は女性特有の性格から同姓にかなり厳しく、女性との対峙なので、精神的にいろいろこたえることが多く、わたしもまだ若かったのでばか正直にしかできなかった部分もあり今思うと、今だったらもっと要領よくうまくできているかもなと思うことも多いのだけど、それはそれ
ただ、服の着方、独特のバランスのとり方など、服と対峙することについて本当に多くのことを教えてもらった

その社長の下で3年ほど働いた頃、パリコレの買い付けの仕事に連れて行ってもらえることになった  コレクションのショーをフロントロウで見て、そのあと展示会で服をつける(お店で買う服を決めるということ)
         ショーが始まる前の雰囲気はこんな感じDsc01667
          誰も気安くは近寄れないアナ編集長Dsc016601              
           どのショーもだいたい30分以上は遅れて始まる
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        そのショーの後、展示会で実際に服を手にして吟味するDsc02078
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一見聞くと、すごく楽しそうな仕事に思えるのだけど、いや、実際すごく楽しいことなのだが、まあそう簡単に手放しで喜んでいられるほど、うちの社長は甘くなかったのだ
文字通りいろいろあり、「わー楽しいー!」なんて言うことは到底できなかった
この時がわたしにとっては初めてのパリだったのだが、もちろん時間にも気持ちにも観光する余裕なんてなく、仕事の帰り右岸から左岸に渡るタクシーの中から赤と青にキラキラ光るエッフェル塔を3秒くらい見れた時、「今度は違うかたちでパリに戻ってきます」と、それこそ本当にバカみたいにエッフェル塔に誓ったのだ
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この頃の経験はわたしがそれからファッションと対峙する上でためになることはやっぱり多く、今でも服を着るということにはそれこそ真剣だ (...いや、まあ適当に着ることもかなり多いな...)
今、ファッションの世界で仕事をしようとは思わないし、本気でしたいのであればもっと早くに東京かパリにいくべきだと思うし、わたしには今他にしたいことがたくさんある
でも、「服を着る」ということはわたしにとって今もこれからも本当に特別な行為だ



だから適当に服を着たりする夫に真剣に怒ったりすることもあったりして、夫にすればいい迷惑だ (わかっている)  ありとあらゆるところに収納されたわたしの靴を見るたび、「しょうがない、こういう嫁をもらってしまった」とあきらめてくれる夫に感謝している
ちなみに靴、もう次は台所にでも収納しなければならない...

          パリで出会ったお洒落目一杯の可愛いマダムDsc01905_2



大阪と福岡でも街全体で見てもやっぱり人の服のスタイルが違う どっちがどうとかそういう問題でもない 日本とパリを比べても、パリとNYを比べても全然違う 当然だ  街の雰囲気も色も全然違うし、何といってもその人ごとの体型と顔のつくりと、街の中に映える度合いも違うわけだから
"無難"は"地味"になり得るし、"派手"と"一際目立つ"も違う これは本当に難しい
遊びが無い着こなしに洗練はない、かつクラシックを知らないところに洗練もない、と思う  
服を着るということは主観も客観も総動員して、それを飛び越えて自分にしかできない魅力的な着こなしをすることだと思う すごく絶妙なバランスでもって
わたしは「今年の流行」には疎いほうだし、それを追いかけて雑誌を買ったり服を買ったりする(日本人に多いと思う)行為はあまり好きではない 内からなんにも産み出されていない行為、かつ誰かのマネということを平気な神経が鈍感だと思うからだ

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わたしはまだ自分の着こなしは思うようにできない 毎回服を選ぶのに真剣を総動員してるかといえば、まったくそういうことはない  本当にいつも適当に感覚でしか選んでいない  それでも
服を着るという行為のとりこで、いつも焦がれている状態...
そして本当はTシャツとデニムだけで、何も身につけていないけどかっこいいっていうところにずっと憧れているのだ
       

というわけで、長々と書いたが、梅雨終わりでじめじめし過ぎて、ほとんど裸状態!何がファッションだと自分にいいたいくらい、いつもノースリーバーだ
...お洋服大好きです(笑)♥ みなさん、一緒にお洒落しましょう~


Ympsz









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3 件のコメント:

  1. 全部同感、感動ww
    うちはシャネルをきた悪魔でしたけど、、、映画がみたあと、みんな私に連絡してくるくらい
    私もファッションが大好きだったけど、日常的すぎて、アパレルでの夢なんてかんがえてもなかった!
    でもはなれてみてわかることは、あのファッションにもみくちゃにされる、パリのファッションウィークが自虐てきに大好きだということ!
    また語りましょ!
    早く大阪にかえってきてぇ(^-^)

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  2. わたしもパリだけで仕事ができるなら大歓迎~(笑)

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  3. 数日前に私は友達と一緒にスキーに行きました。しかし、私の服の保温力は十分に足りないので、私の友人の一
    人は私のために彼女のモンクレールジャケットを貸してくれました。初めとして、私はこのブランドのことは知
    らないです。しかし、私の友人は、モンクレールダウンは保温力がとても高いので、あなたはそれを着ると、寒
    い冬やスキーをする時に寒くなる心配はないと私に言いました。

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