2016年4月13日水曜日

下品さの定義

あることがきっかけで、ちょっと”下品さ”について考えてみた。
思ってみれば、わたしがこの世でできるだけ遠ざかりたいなあと思っているもののひとつ、それは”下品なこと”かもしれない。
でも、下品と一言でいっても本当にいろんなことがあるわけで、ちょっとインターネットで探ってみても、いろんな人が下品さについて意見を持っている。


下品さっていったい何か。例えば辞書ではこんな風に記されている。
「品格・品性が劣ること。卑しいこと。またはそのさま。」(デジタル大辞泉)

考えてみると、まず動物には下品さというものは存在しない。
ということはまず、人間にのみ存在すること。

食事作法が悪い人は、下品だと思うことはおそらく一般的だろう。物がまだ口に入っているのに大口開けて話したり笑ったりしたりする人なんかは、世界共通でけっこう一般的に下品と言われることが多いように思う。ただし、国によって食事作法が違うので、下品さはその社会の決まりごとにも関係している。
あと他の人の意見では、お金の使い方とかお金についての話し方、人と知り合うことをすべてビジネスの拡張と考えている、露出が高すぎる服装、他人のプライベートに踏み込みたがる、噂したがる、裏でこそこそと汚いことをする、とかそういうことが一般的に下品なことと言われているようだ。自分の損得しか考えずそれを口に出すことも下品さのひとつだろうか。(地元を悪く言うつもりはないけれど、大阪のおばちゃん(のイメージ)の話し方や振る舞い、服装が下品だと思うことは、おそらく当事者(もしくは大阪人?)以外の共通の認識だろうw)


じゃあわたし個人的にはどうかというと、会話の中での言葉の使い方なんかに下品さを感じてしまうことが多い。中学生の頃(その頃はまだTVを見ていた)、「めちゃめちゃイケてる」というTV番組が流行りだし、瞬く間に「イケてる」という言葉が世間で飛び回った。わたしはこの「イケてる」という言葉がどうしても肌に合わず聞くたびに鳥肌を立てていた。なんて嫌な言葉使いだろうと中学生ながら思っていた。今はもう免疫ができ、「イケてる」と聞いてもなんの体の反応もなくなったが、実は今でもわたしはこの言葉が使えない。「超」とか「ヤバイ」とかも下品な言葉使いだし、流行りだした時の自分の拒否反応も覚えているが、 もう慣れすぎてしまいわたしも時々使ってしまう。そして下品だと思う。
あとは、いい大人なのに幼稚な言葉使いをしている人とか、幼稚な振る舞いが目立つ人なんかは、個人的に「おー、あの人下品だな」と思ってしまう。


礼儀知らずで無作法なことは下品だと言われることは多いが、ただ、これのみが下品さだとは言い切れない。なぜなら、下品さというのは、一言も言葉を発せずとも、何も食べなくても、ただそこに居るだけの立ち振る舞いや服装からも匂うからだ。他人を見る時の視線、笑い方なんかで下品だという判断をくだされることも多い。
おそらく人それぞれが持つ内側にある汚いもの、もしくはエゴを他人や世間に対して見えるように表に出すこと(もしくは隠しれきれないこと)が下品さのキーワードかもしれない。
時と場所、他人の領域なんかを考えず自分のことだけを考えて表に出すことも下品さのひとつ。服装なんかが下品だと言われるのは、これが大きく関係しているだろう。時と場所を考えない奇抜な服装や高い露出は、本人は気づいていないのかもしれないが他人としては、できるだけ見たくないもののひとつで、バシバシその領域を超えてくる。
「わたしは、わたしが、わたしの」が自分の領域を超えて他人のそれに踏み込んでしまっていること。
わたしもSNSを利用しているけれど、そういった意味ではSNSも下品さのひとつと言えるのかもしれない。

他人の領域(物質的にも精神的にも)を知るということは、知性も関係するだろうから、そういう意味で下品さとは知性にも関係するのだろうと考える。
ちなみに、アルコールを多量に摂取している人は普段はそうでもないのに、下品な言動や行動が多くなることが多いのは、アルコールが知性を奪ってしまうからだろうか。わたしもワインが好きで週1、2回飲むけれど、昔は今では考えられないくらいもっと頻繁にもっとたくさんの量を飲んでいた。その時代にわたしがしていたこと、言っていたことと言ったら...!思い返してみるとおおいにわたしは下品だったなあと思うのだw


下品さというものは何か。
なかなか難しいのだけれど、はっきりと言えることはひとつ。下品さというものは、その人以外の周りは感じているけれど、当事者は気づいていないということ。そして、それを本人に伝えるのはよっぽど近しい仲であってもむずかしいということ。

わたしにも下品なところがまだまだあるな、なんてこれを書いていて思い巡らし、改めて反省する。
どんどんどんどん、世界には下品さが蔓延しているように感じるのはわたしだけだろうか。


愛しい日々の連続を♡



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