2016年4月21日木曜日

愛すべき体の従順な奴隷、無知の罪

ジョギングをして、ヨガをひと通り終えた朝、何を食べようかでわたしの頭の中はいっぱいになる。せっかく体も心もすっきりしたというのに、これじゃあ生理的欲求の虜だ。まあそれも悪くはない。愛すべき体の従順な奴隷であるわたしは、さっと台所に立つ。
朝から台所に立つなんて。物心ついてから朝食を食べるのが苦手でずっと朝食は食べない主義だったわたしには考えられなかった。とはいっても、朝、食べたいのは果物だ。特に調理の必要はない。まだ朝からパンだのクッキーだのをがっつけるほどには朝食は食べられない。(ましてやご飯に味噌汁なんて!)


カシスを混ぜ込んだ豆乳ヨーグルトに、思いついた果物をささっと洗って、アーモンドを何粒か、胡桃もひとつかみ。へーゼルナッツも何粒か。ヘーゼルナッツはフランス語で”noisette ノワゼット”という。この単語の語感がなぜか好きで、ノワゼットをついつい買ってしまう。亜麻の種とひまわりの種もひとつかみ、かぼちゃの種の緑色も入れよう。思いついたものをとにかく入れる。今日は特別にココナッツクリームで作ったVegan生クリームを苺に添えてみる。ココナッツ、ビーポレン、カカオニブ、ざくろ、ドライクランベリー、シナモンに、クミンも少々、バラバラパラパラ。最近はボウルに盛らずに、そのままお皿に描くように置くのが気に入っている。最近のテーマは、なんとなくSexyなひと皿になるように(笑)

で、ひと口目、スプーンで端からぐーっと全部を掬いあげるのがなんとも楽しい。あとは思いのまま混ぜたり潰したりして、食べる。
市場には苺、ラズベリー、ブルーベリー、黒すぐりたちが体中キラキラの粒々の目だらけにしてらんらんと並んでいる。春だ。

<Veganココナッツ生クリームの作り方>
1. 漂白剤・乳化剤・酸化防止剤などの添加物が使われていないココナッツミルク缶を用意する。できるだけ脂肪分の高いものがいい。

2. 缶のまま冷蔵庫に数時間入れておく。(ココナッツミルクを液体と脂肪分に分離させるため。)

3. 凝固しているクリーム部分(脂肪分)を取り出す。

4. メープルシロップを自分の好きな甘さになるまで調整しながら入れる。バニラエッセンスも1、2滴。

5. 泡立て器で混ぜる。

Voilà 出来上がり!舐めだしたら美味しくて止まらないので要注意!


4/15、熊本大震災の渦中、参議院で”国民発言禁止法”がするりと可決したようだ。
「サイバーセキュリティー基本法 および情報処理の促進に関する法律の一部を改正する擁立案」、つまり「インターネット監視法」。
「刑事訴訟法等の一部を改正する法律」、つまり、「自由盗聴法」。
「中小企業の新たな事業活動の促進に関する法律の一部を改正する法律案」、つまり、「中小企業監視法」。
つまりこれはすべてを監視下に置き、言論の自由を奪うことを目的とした法案たち。
想像していた通り。


わたしたちは願わずしもひとりひとりが密告者のような位置になる。個人のSNSやメールへ、警察、つまりは政府が自由にログインできるのだ。 別に見られたって平気、だって、料理の写真しかアップしないし、自分の子供の写真しかアップしないし、自分の活動やお店の宣伝しかしないし、なんてわたしたちは無邪気に言う。もちろん政府は個人の食卓の写真や個人レベルの宣伝なんかに興味はないかもしれない。(反対に、小さな子供の写真はかなり興味あり。だから危険。)でも、そういう簡単な問題ではないのだ。例えばわたしが何か政府に抗議運動をするとする。それを政府は面白くないと感じる。そうするとどうするか。わたしと関係するすべての人のSNSなどを探る。思想、行動、場所。わたしはどこにも隠れることができない。自分のSNSがそういうことに加担するということ。家族や友達のすべてを露わにする。個人のエゴにとりつくのは、個人だけではない。

無邪気さや無関心さ、そして無知からわたしたちは目覚めなければならないと思う。世界の出来事はすべてつながっている。起きている出来事に国境なんてない。つながりを知らないのは、無邪気で無知なわたしたちなのだ。

愛しい日々の連続を。


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