2016年5月11日水曜日

番外編:Parisのアフリカ

(Parisに在るもの 後編はこちら) 

サンマルタン運河沿いに歩き、よっぽど注意していないと見逃してしまうその細い路地に入る。そこはまるで秘密基地のようで、ぽっかりと扉が口を開いたように存在している。


サンマルタン運河沿いのリトルアフリカ。Parisにあるアフリカのジャングル。

ずっと来てみたかった、ここはLe comptoir général(ル コントワーr ジェネアル)
 

おそるおそる入ってみると、そこは忘れられた昔のホテルのようなエントランス。ギラギラの頭上のシャンデリアと赤い絨毯の廊下を進む。壁に飾られているのは歴代のアフリカの独裁者たちの肖像。


アフリカのゲットー(移民系の集合密集住居地区)の文化やアートを集め、紹介している、パリの真ん中でアフリカにいるような気分になれるとっておきの場所。



ここの創設者は幼馴染同士のEtienne Tron と Aurélien Laffon。アフリカの音楽や文化も身近な地域で育ったパリジャン。 DJ、音楽プロデューサーとして活動しているふたりは、レコードレー ベルを立ち上げ、アフリカのクラブミュージックのコンピレーションアルバムをリリースし、注目されることが少なかったり、触れる機会があまりない、アフリカの素晴らしい文化的活動のディレクションをし、発表の場を設けたり、ビジネスに結びつけるようなサポートする非営利組織としてこの場所を創立したそう。平日は、環境問題に取り組む企業や団体に場所の貸し出しも行っている。



この室内の設備はすべて、オーガニックのものを使い、雨水を回収しそれを利用、廃材を再利用したりと、環境への負荷を軽減することを一番に考えられている。



カフェでアフリカ料理や南国ジュースを楽しんだり、2階にはヴィンテージショップやアフリカのヘアスタイルを体験できるバーバーもあるし(!)、夜にはクラブになる。ライブが企画されたり、映画が無料上映される日もある。日曜日は子供向けのワークショップが企画されることもあるそう。


ただ不思議なのは、その日ここにいてひとりもアフリカ系の人たちは見かけなかったってこと。
結局はBoboだけが集まる場所になってしまうんだろうか。それだったら...とても残念だ。


LE COMPTOIR GÉNÉRAL
80 quai de Jemmapes 75010

美味しいベジタリアンレストランについては次回♪




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